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漫画『当て馬側妃(そくひ)の憂鬱(ゆううつ)』の作品紹介
あらすじ
本作の主人公であるセロは、一国の王である陛下の側妃として平穏な生活を送ることを望んでいます。自分自身のことを陛下と正妃である王妃の冷え切った仲を取り持つための当て馬だと信じて疑いません。
陛下は毎晩のようにセロの寝室を訪れては、彼を激しく抱き締めて情事を重ねていきます。しかしセロは、その行為が隣室に住む王妃の浮気を見張るためのストーカー行為をごまかすカモフラージュであると確信。
王妃が朝に部屋を出るタイミングに合わせて陛下が退出する徹底ぶりに、セロは内心で呆れ果てています。陛下が王妃以外の人物には興味がないはずというセロの予測に反し、物語は予想外の方向へ――。
作者
- ヨシミズ
- ばちこ
登場人物
セロ
本作の主人公であり、陛下の側妃を務める茶髪が特徴的な平凡な少年です。周囲のメイドたちからは麗しいお方として慕われる完璧な演技を披露しており、営業スマイルを絶やしません。しかしかなりの毒舌家であり、陛下に対して内心で鋭いツッコミを入れ続けています。
激しい夜の営みの後に腰の痛みに悶えながらも王への不敬による斬首を恐れて必死に平静を装う日々。自分はあくまで王妃に嫉妬させるための駒であると信じており、陛下の真意に全く気付いていません。
陛下の強引な振る舞いに困惑しながらも、次第にその執着に気付き始めて翻弄されていきます。また、王妃の圧倒的な美貌に対しては素直に称賛を送るなど、どこか憎めない素直な一面も。
お茶会の席で王妃から急接近を受けた際には、驚きのあまりフリーズするといったリアクションが非常に豊かです。
陛下
一国を治める王であり、黒髪が美しく不愛想で男前な風貌を持つ男性です。口数が少なく非常に不器用な性格のため、周囲からは冷酷で有能な王として畏怖されています。セロに対しては毎晩のように寝室を訪れ、情を交わすほどの強い執着を見せています。
当初は王妃を愛しており、そのために側妃であるセロを利用しているかのように周囲には見えていました。しかし物語が進むにつれて、彼の熱い視線が本当に向いている先はセロであることが明らかに。
眠っているセロを愛おしそうに見つめたり、髪に優しく触れたり。王妃がセロに触れようとすると凄まじい威圧感で割って入り、俺のものから手を離せと言い放つ独占欲を見せます。セロの顔色が悪ければ熱があるのではないかと顎を掬って覗き込むなど細やかに彼を観察しています。
王妃
陛下の正妃であり、白髪でまぶしいほどの美貌を持つ美しい男性です。陛下との仲は完全に冷え切っており、顔を合わせても挨拶すら交わさない半絶縁状態にあります。一方でセロに対しては異常なほど友好的で、満面の笑顔でお茶会に誘い出すなど積極的に接触。
お茶会の席ではセロのすぐ隣に陣取り、彼の大好物を用意して熱烈に歓迎するほどです。セロの手を可愛らしいと褒め称え、その手を口元に寄せてずっと傍にいたいと囁く大胆なアプローチを見せます。
陛下が現れても一歩も引かず、実家の後ろ盾を武器に真っ向から対立する強気な姿勢も崩しません。陛下には氷のように冷たい態度を貫く一方で、セロを自分だけのものにしようとする彼の真意は謎に包まれたままです。
老従者
セロの身の回りの世話を一手に引き受けているベテランの年配男性です。朝食の準備が整ったことを知らせたり主人の着替えを補助したりと、忠実なサポートに徹しています。セロが内心でパニックを起こしている時でも、冷静に声をかけて日常のペースを守らせます。
主人が素を出して焦っている絶妙なタイミングで現れるなど、城内でのセロの動向をよく把握している様子。セロにとっては厳しい王宮生活の中で自分の素性を知る数少ない安心できる存在の一人です。
派手な活躍こそありませんが、側妃の孤独な立場を支える重要な存在です。主人の立場を尊重しながらも時には必要な助言や報告を淡々とこなす仕事人としての側面が際立ちます。
見どころ
セロのギャップ
本作は主人公セロの内面と外面のギャップに魅力がある作品です。周囲の人間に対しては淑やかで物腰の柔らかい完璧な側妃として振る舞い誰からも好かれる人物を演じていますが、内心は非常に現実的で陛下を「テクなし野郎」と罵ったり自分の状況を「ぴえん」と表現したりします。
この激しい違いがドロドロしがちな王宮内の人間模様に明るさを提供しており、読者は彼の毒舌なセリフを通じて親しみやすい視点で楽しむことが可能です。彼がいつまで演技を完璧に続けられるのか、そのスリルも見どころの一つです。
加速する陛下からの執着愛
当初は打算的な理由でセロの元を訪れていると思われていた陛下の愛情が次第に露わになっていきます。陛下は単なるカモフラージュ以上の情熱を持って、毎晩セロの体に触れて絆を刻み込んでいるのです。
セロが鈍感ゆえに気づかない愛を読者だけが陛下の行動や表情から読み取れるようになっており、眠っているセロを見つめる陛下の手の優しさや切なげな眼差しには本物の愛が溢れています。
王妃の意図と3人の関係性
王妃がセロに対して向ける過剰なまでの親愛の情も見どころです。陛下を徹底的に拒絶する一方で、セロを自分だけのものにしようとするかのような大胆な行動に出ますが、この行動が陛下を不快にさせるための計算なのか、それともセロ自身への純粋な好意なのかが注目点です。
お茶会の席での王妃の急接近は陛下を激怒させて物語を急展開させるトリガーとなり、誰が誰を本当の意味で愛しているのかという構図がセロの偏った思い込みによってより複雑になっているのです。
漫画『当て馬側妃(そくひ)の憂鬱(ゆううつ)』の感想(ネタバレあり)
セロのサバサバした性格と勘違い
セロというキャラクターの魅力が、この作品の面白さを大きく引き立てています。周囲に対して貞淑な側妃を演じる一方で、心の中では男らしくてサバサバした本音を抱いているギャップが魅力的。
自分は当て馬に過ぎないと頑なに信じ込み、陛下の甘い態度を都合よく誤解していくセロの様子には、思わず笑みがこぼれます。悲劇の主人公ぶる演技をしながらも、実際には陛下の不器用な肌の重ね方に容赦なく悪態をつくセロの姿は実に面白いと感じました。
周囲のメイドたちから麗しい側妃と絶賛されている状況も、セロの内心の焦りと相まって好ましい笑いを誘う一幕。完璧な仮面を被りながらも、内心では大いに慌ててセロ自身にツッコミを入れている姿に強く惹きつけられます。
これほどまでに飾らないカラッとした男らしい性格の主人公はこの上なく稀で、最後まで飽きずに読み進めることができます。数々の誤解や勘違いがどのように解消されていくのか、今後の展開から目が離せない素晴らしい作品構成です。
陛下と王妃から向けられる執着と三角関係
陛下と王妃という美形な2人から同時に執着されるという、贅沢な三角関係の構図に胸が熱くなります。陛下のような圧倒的な美貌の持ち主から甘く溺愛される展開は、王道の異世界ファンタジーとしてこの上なく魅力的。
冷酷に見える陛下が実は最初からセロだけを求めており、数年前の出会いからずっと一途に執着していたという事実には胸がときめきます。
その一方で、王妃という絶世の美男子からも熱烈なアプローチを受けるセロの状況は実に刺激的。王妃がなぜ陛下を拒絶しながらも、セロに対してだけはこれほど甘い顔を見せるのかという謎も、読者の興味を惹きつけます。
ドロドロになりがちな愛憎劇が、セロのからりとした性格のおかげで、重くなりすぎずに楽しめます。美しい陛下と王妃がセロを挟んで敵意をむき出しにして睨み合う場面は、絵の美麗さも相まって素晴らしい見応えです。
漫画『当て馬側妃(そくひ)の憂鬱(ゆううつ)』はこんな人におすすめ
勘違いから始まる甘い溺愛BLが好きな人
主人公の勘違いや誤解から始まる甘い溺愛ストーリーが好きな人にとって、この作品はまさにうってつけ。セロ自身は当て馬ポジションだと思い込みながらも、実際には陛下から熱烈な愛情を注がれている温度差がたまりません。
読者はセロのユニークな勘違いに微笑みつつ、陛下からの甘いアプローチを存分に堪能することができます。また、周囲とのすれ違いが生み出すユーモラスなやり取りを楽しみたい人にもお勧めしたい作品です。
セロが完璧な側妃を演じながら心の中で熱い突っ込みを入れる姿は、見ていて元気がもらえる魅力。ただ甘いだけでなく、サバサバしたセロの性格のおかげで、テンポ良く最後まで読み進められる点も見逃せません。
愛されていないという思い込みから一転して、極上の溺愛に包まれていく展開には、誰もが胸をときめかせるはずです。2人の心の距離が縮まっていく甘くてとろけるような恋愛模様を同時に味わいたい人には、最適な作品だと言えます。
美形キャラクターたちによる一途な執着関係を見たい人
作中に登場する圧倒的な美形キャラクターたちの一途な執着関係を見たい人にも強くお勧めします。男前で冷酷ながらもセロにだけは甘い顔を見せる陛下と、男性ながらも絶世の美貌を持つ王妃の2人は目の保養になりました。
どちらのキャラクターもビジュアルがこの上なく美しく、絵柄の美麗さにこだわりたい人も大いに満足できる仕上がり。さらに、ただ綺麗なだけでなくセロに対して見せる独占欲や執着心の強さも見どころです。
陛下がセロを想うあまりに見せる不器用な行動や、王妃がセロの手を撫で回して甘く迫る場面など、歪んだ愛情表現が好きな人にも刺さります。
漫画『当て馬側妃(そくひ)の憂鬱(ゆううつ)』のQ&A
全巻無料で読める?
『当て馬側妃の憂鬱』を全巻無料で読み進められる公式サービスはありません。電子書籍サービスであり先行配信されているRenta!の公式サイトでは、冒頭部分を無料で体験できる試し読みが提供されています。
単行本で読める?
『当て馬側妃の憂鬱』が1つの作品としてまとめられた紙の単行本は発売されていません。もともとアンソロジーシリーズに収録されていた短編が電子単話版として再構成された作品が本作です。
そのため現在はスマートフォンやタブレット、PCを使って読む電子書籍としての利用が一般的となっています。
海賊版サイトで読める?
『当て馬側妃の憂鬱』を漫画rawやpdf、zipなどの海賊版サイトでの閲覧は絶対に行ってはいけません。
これらのサイトは著作権者の許諾を得ずに無断で作品を掲載しており、法的にも問題があります。利用することで端末がウイルスに感染したり、個人情報が抜き取られたりする深刻なリスクも。
原作小説・なろうで読める?
『当て馬側妃の憂鬱』には原作が存在し、pixivで読むことが可能です。小説家になろうやカクヨム、エブリスタといった小説投稿サイトでは公開されていません。
